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鼻の病気について
ちくのう症と鼻炎の違いは?
Qちくのう症と鼻炎の違いは?
A ちくのう症は鼻炎(鼻かぜ)、アレルギー性鼻炎が悪化し鼻の奥にある副鼻腔にまで炎症が起こったものを言います。症状として鼻炎の場合はさらさらした透明な鼻水が多く、ちくのう症の場合は粘っこい黄色や膿性の鼻水が長引きます。鼻炎はウイルスによるものや粘膜のアレルギー反応によるものですが、ちくのう症は細菌やウイルスの炎症強くなった状態を言います。ちくのう症も急性・慢性と分かれます。急性の時期に放置していたり繰り返したりすると慢性に移行するので注意が必要です。
ちくのう症の時スイミングには通える?
Qちくのう症の時スイミングには通える?
A
一般的にプールで泳いだ後は、鼻水が多くなる傾向があります。これは水中の塩素が鼻の粘膜へ刺激となって鼻水や鼻づまりをおこすのです。そのためちくのう症の場合にはさらに鼻の症状を悪化させ、結果的に通院が長引くことにもなるので避けたほうがいいでしょう。
鼻炎の場合には全面的に禁止というわけではなく、鼻炎の治療を適切に行いながら調整するようにと指導しています。鼻の症状が悪化している場合には一時お休みするなど無理がないようにしてください。
ちくのう症がなかなか治らない。お薬を長期に飲んでいるが大丈夫?
Qちくのう症が治らない。お薬を長期に飲んでいるが大丈夫?
A ちくのう症が治り難い原因にはいろいろな原因があります。アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症、鼻茸や喘息の合併などが治療を遅らせる誘因となります。また子どもの場合は、アデノイドの肥大もあげられます。治療の第一選択は内服ですが、少量で長期に投与するマクロライド系の抗生剤が有効とされています。それと去痰剤や抗アレルギー剤を併用したりします。一ヶ月を一つの区切りと見てレントゲンを取って確認を行います。薬が効きにくい場合にはどんな菌がいるのか細菌検査を行ったり、副鼻腔の入り口を細いファイバーでのぞいて診て鼻茸がないかちゃんと見てもらうことも大事です。内服の効果がなかなか得られない場合には、膿のたまっている上顎洞の洗浄を行うこともあります。
薬の効きにくい耐性菌が原因の場合には、この洗浄を頻回に行いながら治療していく例もあります。患者さんにお願いしたいことは、問診の際にいつからどのような症状があるのか、どんな治療をしたのか、どんなお薬をどれだけ飲んだのか・・など詳しくお話下さい。また普段からお薬の飲み忘れがないように(途中できれたりすると効果がありません)すること、鼻をすすらずによくかむことがあげられます。かかりつけの耳鼻科の先生とよく相談しながら治療を根気強く続けましょう。
鼻炎の薬を長期に飲んでいるけど大丈夫?
Q鼻炎の薬を長期に飲んでいるけど大丈夫?
A アレルギー性鼻炎のお薬は、もともと長期に服用するという前提で作られたものなのですが、お薬である以上副作用が起こる可能性はもちろんあります。副作用の中では眠気や倦怠感が一番多く聞かれるのですが、最近ではお薬も改善されて副作用の少ないものも出てきています。とはいえお薬にも相性があるので症状が改善しない、内服中に気になる症状が出現した場合には、かかりつけの医師とよく相談しましょう。また内服以外にも、家庭での生理食塩水による鼻洗浄も当院ではすすめています。
アレルギー性鼻炎と喘息は関連があるの?
Qアレルギー性鼻炎と喘息は関連があるの?
A
アレルギー性鼻炎と喘息はともに鼻や口から入ってくるもの(ほとんどはダニやハウスダストなど)に対して生体が反応して症状をおこす病気です。鼻炎も喘息も遺伝的な要素が強いと言われています。
喘息の患者さんの3人に2人は発作の前に鼻炎の症状が出現し、アレルギー性鼻炎の症状がでている大人では4人に1人、子どもでは2人に1人が喘息を合併しているとも言われています。それだけお互いに関連があるのですが、特に最近では「アレルギーマーチ」と言って、喘息持ちの子どもが大きくなるにつれてアレルギー性鼻炎に代わっていくことが注目されています。
もちろんそのまま自然に治癒する例もありますが、やはり原因となるダニやハウスダストの除去や悪化させないように治療することが大事です。しかしそれぞれの得意分野があるため鼻炎、喘息ともそれぞれ耳鼻科・内科あるいは小児科でのきちんとした治療を行うべきでしょう。そしてお互いの治療内容が把握できるよう患者さんには必ずお薬の内容がわかる薬箋を持って受診していただきたいと思います。
鼻炎の治療でレーザー手術があると聞きますがどんなもの?効果は?
Q鼻炎の治療でレーザー手術があると聞きますがどんなもの?
効果は?
A
鼻炎の治療の中にはお薬での治療と手術療法があります。手術療法の中には、外来で出来るもの、入院して行うものとあります。鼻炎に対する外来手術は多くの医療機関でも行われています。レーザーの他に電気凝固法、凍結手術などがあります。この治療はアレルギー反応を起こす場である鼻の粘膜をレーザーや電気で焼灼することで鼻炎の症状を改善させます。しかし永久的なものではなく、100%鼻炎の症状が取れるものではありません。
その効果を見てみると鼻づまりの症状は改善しやすいのですが、鼻水やくしゃみはそれより少し症状が残りやすいようです。当院では電気凝固法を行っています。レーザーに比べて術後に鼻の中にかさぶたを形成しにくいために使用しております。効果はレーザーとさほど差はないと言われています。
子どもがよく鼻血を出すが大丈夫?
Q子供が良く鼻血を出すが大丈夫?
A
鼻血の大半は、鼻の入り口近くのキーゼルバッハ部という粘膜の薄と場所から出血します。鼻の粘膜や血管が傷んだ結果として鼻血がでます。鼻をこすったり、いじったり、強くかむなどの外からの刺激でおこります。
また鼻炎やちくのう症の場合にも、粘膜が炎症を起こして腫れてしまうため鼻血がでやすい子がいます。鼻がむずむずする、つまっていると鼻をいじり出血する例もあるため繰り返すときや出血が多い、止まりにくいときには必ず病院を受診しましょう。